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※ 勝手に SSD の交換を行いますとメーカーのサポートを受けられなくなる可能性があります。万が一当記事の内容を参考に作業を行った結果、損害を被りましても、いかなる補償もできかねますことをご了承ください。
私は先日 Surface Pro (11 世代) を購入しました。
Snapdragon X Elite でメモリは 32 GB、SSD は 1 TB となかなかのスペックです。
ただ、公式では SSD の最大容量が 1 TB まで提供されていないものの、実際には 2 TB まで入手可能という現実があります。
できればスペックは盛っておきたいというガジェット オタクの良くない性質が故、今回は SSD の交換を行ってみようという記事になります。
用意するもの
今回の SSD 交換にあたり、これらのものを準備しました。
Surface Pro (11 世代) は当然必要として、残りのものを以下に紹介します。
まずはこれがないと始まらない。
交換用の SSD です。
続いて我が家にあった精密ドライバー。
こちらは物理的に SSD を外すときに必要になります。
最後は USB メモリー。
これは Surface の回復ドライブを作成するためのものです。
USB Type-C に接続できて容量が 16 GB 程度あれば十分。私は USB Type-A と C の両方に接続できるものを 1 つ所持しているのでこちらを使います。
SSD の交換作業
SSD の交換作業は大きく分けて以下の 3 つの手順で実施します。
- Surface 用の回復ドライブを作成する
- SSD を交換する
- 回復ドライブを使って OS のインストールを行う
以下ではこれらの項目の詳細をご紹介します。
Surface 用の回復ドライブを作成する
まずは SSD 交換後に OS を復元できるように回復ドライブの作成をします。
事前に準備しておいた USB メモリーを回復ドライブとして利用できるようにしましょう。
Surface Image Download サイトでシリアル番号を入力する
最初に以下のサイトにアクセスします。
この時、対象の Surface のシリアル番号が必要になりますので、サイトの画像を参考にシリアル番号を確認します。
Surface Pro はキック スタンドを上に持ち上げるとシリアル番号が刻印されています。
※ Surface アプリをインストールしている場合は、アプリからもシリアル番号を確認できます。
シリアル番号が確認できましたら、1 枚目の画像にあった "シリアル番号" のところにその内容を入力します。
サイトからイメージをダウンロードする
シリアル番号が正しく入力されますと、対象の Surface の型が出てきます。
正しいものであることを確認して、"画像をダウンロード" をクリックすると zip ファイルのダウンロードが開始します。
これ、きっと "Download Image" の直訳なんだろうなぁ……
回復ドライブを作成する
スタート メニューで 「回復」 と調べると "回復ドライブの作成" が出てきますので、これをクリックします。
このとき大事なこととしては "システム ファイルを回復ドライブにバックアップします。" と書いてあるところのチェックを外します。
デフォルトではチェックがついているので気を付けてください。
Surface 専用の回復ドライブを作成する場合にはこのチェックは不要です。
あとは今回用意した USB メモリーが対象になっていることを確認しつつ、画面の通りに操作を進めていきます。
ダウンロードしたイメージを回復ドライブにコピーする
サイトから入手した zip ファイルを展開します。
そしてその中に含まれているファイルすべてを、先ほどの項目で作成した回復ドライブの USB メモリーにすべてコピーします。
「ファイルの置換またはスキップ」 というウィンドウが出てきましたら、"ファイルを置き換える" をクリックしてください。
これで先ほどダウンロードした Surface のイメージに置き換えられます。
ここまでの手順で Surface 用の回復ドライブが完成しました。
続いて SSD を交換しましょう。
SSD を交換する
ここからは物理的に SSD の交換作業を行うフェーズですが、そう難しい手順ではありません。
特に Surface Pro (11 世代) は交換しやすい端末なので、焦らず作業を行いましょう。
OS がシャットダウンされていることを確認する
初歩的なようですごく大事なことです。
これはしっかり確認してください。
キックスタンドを持ち上げる
Surface Pro 7 + 以降は SSD の交換の際に本体を分解する必要がなくなりました。
以下のようにキック スタンドを持ち上げると、SSD スロットへアクセスできる箇所があります。
くぼんでいる箇所をやや強めに押す
キック スタンドを持ち上げると、以下のようなくぼみが見えます。
ここをちょっと強めに押すことでフタが持ち上がります。
つまりこういうこと。
これを……
こうして……
こうじゃ!
無事に SSD が見えてきました。
SSD を外す
今回は精密ドライバーの T3 のビットを使います。
これで SSD を固定しているネジを回します。
ネジが外れるとそのまま引き抜くことができます。
SSD を取り付ける
逆の手順で SSD を取り付けます。
SSD を差し込んで……
ネジを締めて……
カバーを取り付けます。
回復ドライブを使って OS のインストールを行う
OS をクリーン インストールしてもいいのですが、Surface はドライバー周りがちょっと面倒です。
しかも今回は ARM 版ということで、面倒なことを考えずに済ませる方法ということで回復ドライブからのインストールを実施しています。
USB メモリを接続して電源を入れる
電源を入れるときは、音量ダウンのボタンを押しながら電源を入れます。
具体的には以下のように 2 つの物理ボタンを押すことになります。
そして Surface のロゴが出てきたら音量ダウンのボタンを放すのですが……
電源がつかない……!
いろいろと試行錯誤をしたところ、Surface に給電した状態で上記の操作を行ったところ無事に電源が入りました。
ということで、SSD の交換を行う際は、念のために Surface に給電ができる環境で行いましょう。
OS の回復を行う
無事に電源がついたら OS の回復操作を行います。
この辺りはそう難しくないのでサクサクいきましょう。
"言語の選択" で日本語を選ぶ。
"キーボード レイアウトの選択" は Microsoft IME を選ぶ。
"オプションの選択" では [ドライブから回復する] を選ぶ。
"ドライブから回復する" は正直どちらでもよいのでお好み。
今回私は念のために [ドライブを完全にクリーン アップする] を選択しています。
"ドライブから回復する" の項目は念のため内容をしっかり確認して、自分がやろうとしている操作に誤りがないことを確認します。
確認できましたら [回復] を選択します。
そうすると 「この PC を回復しています (x %)」 と出るので、100 % になるまで待ちましょう。
ここまでくれば OS の初期セットアップをして終了です。
お疲れさまでした。
速度検証
今回の SSD の計測結果はこちら。
ちなみに換装前の計測結果は以下の通りでした。
結構速くなりました!万歳!!!
換装した感想
ぶっちゃけなんの面白味もないっすね……(´・ω・`)
以前に Surface Laptop 3 の SSD を交換したときは 2230 サイズの SSD もなかなか出回っておらず、ちょっと試行錯誤があったりして楽しかったです。
Surface Laptop 3 の SSD を交換してみたよ #0
Surface Laptop 3 の SSD を交換してみたよ #1
Surface Laptop 3 の SSD を交換してみたよ #2
Surface Laptop 3 の SSD を交換してみたよ #3
ただ、今となっては ROG Ally などによって 2230 サイズの SSD は容易に手に入り、口コミもあふれるようになっています。
加えて以下のような Service Guide まで出される、SSD へのアクセスが容易になるなど、もはや試行錯誤のしようがなかったです。
Surface Pro 11th Edition 5G Service Guide
ちょっと慣れている人なら実作業時間はそうかからないかと思います。
とはいえ、交換後に Snapdragon X Elite でメモリ 32 GB、SSD が 2 TB というのを見ると悪くない気分ですね。
速度も向上が見られているようですし、結果的には換装して満足でした。
後日談
SSD の発熱が心配になったので 2230 サイズの SSD 専用のヒートシンクを購入して取り付けました。
特に端末との干渉もなく、温度に対する懸念もとりあえずは落ち着きましたので、しばらくこれで運用してみようかと思います。